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執筆者の写真高林治紀

DX7の電解コンデンサを交換した話

高林です。

ブログを移転後最初の記事です。


さて皆さん「YAMAHA DX7」というシンセサイザーをご存知でしょうか。

1983年(40年前!)に世界で初めて「FM音源」を搭載したシンセサイザーとして登場し、

それまでのアナログシンセサイザーとは一線を画すサウンドと

その圧倒的コストパフォーマンスによって80年代の音楽シーンを席捲したやべーやつです。


そんなDX7ですが、我が家に一台あります。

今から8年前、僕が高校生のときにヤフオクで6500円で購入したものです。

多少キズはあったりしますが状態はかなりいいものだと思います。

(今相場見るとまともに動くもので状態のいいものだと3万~5万くらいで取引されててビビる)

もともと入ってたROMのバージョンから、1985年生まれの38歳らしいです。

購入してから

  • バックアップ電池のソケット化

  • バックライト付きディスプレイに交換

  • 本体ROMを交換(SER-7)

とやってきたのですが、さすがに製造から38年もたっているので電解コンデンサのヘタりが気になりました。

そのことが起因してかはわかりませんが、実は購入当初から32番のボタンが効いたり効かなかったりする不具合があったのです。(接点不良を疑いソケット化のときにボタンも交換したが効果なし)


流石に基板の上のすべてのコンデンサを交換するとなると大変なので、特に負荷がかかってそうな電源回路のコンデンサを交換することにしました。(本当は全部変えるべきなんでしょうけど)


これがDX7の電源回路です。

アナログシンセを作っていたときのなごりか、異常なほどメンテナンス性に優れた筐体設計になってるんですよね。デジタルシンセだからそんなにいじることないのに。(おかげで分解しやすい)

ちなみに上に移ってる袋に入ってるのがソケット化したバックアップ電池です。なんやかんやで7年前にこれにしてから一度も替えてません。(大丈夫なんだろうか)

コネクタを引き抜いて鍵盤を外し、電源回路だけ取り出します。

回路自体はプラスチックのピンで固定されているので、ピンをつまみながら押し上げると外れます。


早速外していこうと思ったのですが、家にあった半田ごては20Wなうえにかなり古いものだったので全然はんだが溶けてくれませんでした。

そこで40Wの半田ごてを新調し、再挑戦しました。


外れました。

容量の大きいコンデンサはボンドのようなもので固定されていたのでカッターナイフをねじ込んで外しました。

これを同じ要領のオーディオ用コンデンサに交換しました。

(オーディオ用って何が違うんですかね)

耐電圧が同じものはなかったので余裕があるものを選びました。容量さえ合っていれば動作は問題ないそうです。


なんか派手になりました。いい音が出そう。

分解したときと同じ手順で元に戻し、いざ動作確認。


動きました。大丈夫そうです。

さて気になるのは出音の変化。試しに同じMIDIを交換前後で再生して比較しました。



上が交換前、下が交換後です。音量の設定など何も変えていませんが、明らかに波形が変化しています。(特にアタック部分)

音声ファイルはこちらです。


交換前



交換後



どうでしょうか。正直わかりずらい!ですがちょっと変わったかな?

もう少しアタック強めのきらきらした音色だと違いが分かったかもしれません。弾いた感じ聴きなじみのある音ではなくなっていたのは確かです。

これが本来の音なのでしょう!多分。


さて肝心のボタンの不具合ですが...

交換後しばらくは残ってましたがほとんど出なくなりました!

やはりコンデンサのへたりが一因だったようです。(よかったよかった)


ということでDX7の電源回路のコンデンサを交換したお話でした。

せっかく新しくしましたし、DX7は今年で40周年ですし、なんか作ってみたいと考えています。

(気まぐれで出たりでなかったりするかも)

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